エドガー・ケイシー探究記

エドガー・ケイシー研究者 光田 秀が伝えたいこと

ナルコレプシー(嗜眠病)に対するケイシー療法

リーディングを調べると、全部で8件のリーディングがナルコレプシーに関して与えられています。そのうち6件は翻訳済みです。
原因としては分泌腺のトラブルと循環器系のトラブルによって、筋肉と神経に十分なエネルギーが供給されていないためであるとしています。
治療法は、病状の程度によっていくらかバリエーションがありますが、食事療法、オイルマッサージ、整体などは共通します。ケースによってはウエットセルという電気装置を使うことが指示されていたりします。
次のリーディングは30才の女性に与えられたものです。
彼女の場合は、ナルコレプシーの遠因に、両親が二重いとこの結婚であったところにあるとしているのも興味深いことです。つまり遺伝的な理由があることが指摘されています。
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ガートルード:あなたはこれからこの人の体を注意深く徹底的に調べ、現時点であなたが見出す状態を私に知らせます。現在の状態をもたらしている原因を述べ、この人を助け治癒をもたらすアドバイスを与えます。私が行う質問にあなたは答えます。
ケイシー:よろしい、われわれはここに[2769]を捉えた。
われわれの見るところ、この人の正常で良好な肉体機能を妨げている傾向がある。
現在のところ、器質的な状態はないが、同化のプロセスに問題があるために――つまり、消化されたものに必要な元素が不足しているために、怪我をした時に適切な凝固が生じなくなっており――体の軟組織が炎症を起こしたり、連鎖球菌(による感染)の傾向を生じている。
このために、体のもろもろの部位がすっかり疲労するような状態がもたらされている。
そのために、肺と肝臓と心臓と腎臓の間の循環が満杯の状態になっている。 手足の筋肉をある種の飢餓状態にさせるような活動になっている。 時には、胴体は一杯な感じがするのに、何かが不足しているような感じがすることもある。
変化が生じない限り――あるいは、何らかの手段を講じて分泌腺系の活動によって化学的な諸力のバランスを改善しない限り、これらがとても厄介な障害を作り出す可能性がある。
ある種の貧血があるが、これはある種の窮乏状態から生じたものである――それが、腎臓や肝臓、さらには肺の活動を低下させ、あるいは、胸を大きく膨らませない限り、深くしっかりした呼吸ができない状態として現れている。 喉は、針で刺されるような痛みを感じたり、膨れている感じがする。 これらの症状はいずれも、この種の窮乏状態から来ている。
当然ながら、神経系がこれに巻き込まれるようになっている。ただし、脳脊髄系よりも交感神経系の方がそうなっている。 このために、腕中枢の部位や、頸椎の2番と3番、胸椎の1番と2番と3番、そして胸椎9番より下部と仙骨軸が硬くなる傾向を作り出している。 とりわけ、腰軸の下部には、左側にかなり痛む箇所が見つかるだろう。 これらの状態をもたらしている分泌腺の反応が作り出している窮乏状態のために、いわば神経的な状態がもたらされている。
これらの状態は、分泌腺の活動を改善するような治療を根気よく行うことで、容易に対処することができるだろう。 化学的な反応を起こさせるために何かを服用するというやり方ではなく――そういうことも必要にはなるが――この肉体もそうであるが、すべての肉体には――分泌腺と臓器の活動を協調させるならば――体を維持・再生するものを作り出すのに必要な影響力が備わっているのである。
そこでまず、水治療法とマッサージを始めることにする。この人の場合、そこに蒸気風呂を含めること。 その場合、ウイッチヘイゼルを一緒に使用する。 少なくとも小さじ2杯のウイッチヘイゼルを1パイントの水に加える。 発汗させるのに、乾熱はほとんど、もしくはまったく使わないようにする。 その代わりにヒュームバス(蒸気浴)にする。
その後で、次のような比率でできた混合オイルを使った、徹底したマッサージを受けること(最初の頃は調整を試みてはならない)。
  オリーブオイル……2オンス
  ピーナッツオイル……2オンス
  ラノリン(溶解したもの)……小さじ半分
この混合オイルを脳脊髄系のあらゆる部位にマッサージしてすり込む。 とりわけ、横隔膜に対して施す。
これを少なくとも週に1回は行うこと――あるいは最初の2週間は、このような治療を少なくとも4回か5回ほど受けるまでは、もっと間隔をつめて行ってもよい。
そうしたなら、少なくとも2日か3日は休止する。
そして――指示したような全体的な水治療法を4回か5回ほどやり終えたなら(それより前ではいけない)――オステオパシーによる調整を開始する。 特に胸椎の状態に注意を向けながら行う――胸椎の3番、1番、2番、と頸椎の2番、3番、4番を調整し、それから胸椎9番の下部と仙骨、腰軸を調整する。
これらの治療を何回か、あるいは一連のものとして受けること。 アービンならこれらの矯正を行えるはずである。
規則正しく運動することだ。できれば戸外で――歩いたり、泳ぐのが良い。
食事に関しては――ビタミンA、D、B-1と鉄分を含むものを沢山食べること。 ただし、これらを濃縮した形で摂ってはならない、特に最初のうちは。 これらのビタミンを豊富に含む食べ物を食べること。 もちろん、これらだけを食べるというわけではなく、これらを含むものを食事の一部にするということであるが、一例を挙げるなら、次のような食事になる。
毎日、少なくとも食事の1部は、生野菜をふんだんに使ったものにする。 それらにはオイルのドレッシングを使ってもよいし、マヨネーズを使ってもよい。
また、毎日少なくともグラス1杯のオレンジジュースか、グレープフルーツジュース、またはオレンジとレモンの組み合わせか、グレープフルーツとパイナップルの組み合わせ、あるいは、新鮮なブドウジュースを飲む――缶入りのブドウジュースではなく、新鮮なブドウジュースである! これらをいろいろ変えながら飲むのであって、一度に全部飲むわけではない。
主な肉類としては、魚、鳥、ラムにする必要がある。
ポークやハムは食べてはならない。牛肉も食べ過ぎてはならない。 特に、あまり火の通っていないものはよろしくない。
生野菜にときどき生のタマネギを加えること。多量にというわけではなく、少しばかり加えるのである。
これらを実行せよ。そうすれば、ほどなく状態が良くなり、正常近くになることがわかるだろう。 放っておけば深刻な状態になりかねない障害からこの人を救うことができるだろう。
質問を受け付ける。
(問)手の平と足が焼けるように痛いのですが、どうすれば良いですか?
(答)ヒュームバス(蒸気浴)の後でマッサージすれば、1回目で消えるだろう――1回目というのは一連の治療を1回終えたならば、という意味である。よろしいかな? 完璧に近いスキンローションを希望されるならば、次のような混合物を調合することである。
  ローズウォーター……2オンス
  ユーソリン……半オンス
  ラノリン(溶解)……小さじ半分
これを手の平と足にすり込むならば治癒し、焼けるような痛みはなくなるだろう――肌荒れや発疹が出来やすい傾向もなくなるだろう。 この人の場合、これを水治療と蒸気風呂と連携させて使うと良い。よろしいかな? ただし、原因は根の深いところにあり、体にエネルギーを分配するための協調が不足しているところから来ている。 そのために指示したようなオステオパシーの治療が必要なのである。
(問)鼻づまりの原因と治療法を教えて下さい。
(答)これは、頸椎上部の圧迫から来ている。 マッサージすると良いだろう――しかし、この状態は2回目か3回目のオステオパシーの調整が為され、また食事をいくらか正したところで解消されるだろう。
(問)左の肩と腕、それに体の左上部が変色しているのですが?
(答)これは、われわれが指摘した状態から生じている。 マッサージと、それに合うオイルのすり込み、そして指示したローションを使うことだ。
(問)カルシウム不足でしょうか?
(答)カルシウム不足はそれほどひどくはないので、食事を変えることでカルシウムは供給できるだろう。 特に、オレンジジュースと生野菜を毎日ふんだんに摂ることが良い。
(問)眠気にはどうすれば良いですか?
(答)これは、神経と筋肉を疲弊させているために生じている。 全体的な健康が改善し、緩慢になっている表面循環が改善されるにつれて、これらの面も正されるだろう。
(問)私は17歳の時に、ほぼ一夏通して眠り続けたのですが、最近現れている眠気は同じ原因から来ているのでしょうか?
(答)部分的にはそうだ。 その時は、現在の状態よりもさらに急性であった。 分泌腺に障害があり、表面循環が緩慢になり、体の運動機能にうまくエネルギーを分配できない状態である。
(問)これは睡眠障害のようなものでしょうか?
(答)そうだ。二重いとこ(結婚)が原因であるといえる。
(問)私はどうしていつも出血がひどいのでしょうか? [血友病か? ] また、怪我をした直後に出血するのではなく、怪我をしてから1週間くらいして出血するのはなぜでしょうか?
(答)われわれが説明したように、凝固力が不足していることが障害の大きな原因であるからだ。 そして、体が自分を守ろうとして循環が変わるために、(出血が)遅くなるのである。 しかし、指示した治療を継続的に行うことでもたらされる変化によって、また、食事を正すことによって、これらは徐々に変化して、はるかに良い状態になるだろう。
(問)今回の転生において母親になる可能性を断たれたのは、何か霊的な理由があるのでしょうか?
(答)それはこの人への恵みであり、今回の人生の目的のためである。 このような状態で、この人生で母親になるという経験をしたならば、この人はほとんど生涯病気をかかえて生きることになったであろう。 われわれが指示したような治療を行うならば、この実体のその面での目的は、これから自分や他者に祝福をもたらすものになり得るだろう。
今回はこれで終わる。
(2769-1)